世界遺産・金閣寺の見どころ紹介
2020.12.25
屋根のふき替え工事を終えたばかりの金閣寺です。
正式名称は鹿苑寺といい、銀閣寺とともに相国寺の塔頭寺院の一つです。
静寂な水面にたたずむ息をのむほどに壮麗な姿の舎利殿です。時を忘れて見入ってしまうほどの美しさです。
金閣寺は、室町幕府第3代将軍・足利義満が開花させた貴族的で華麗であることが特徴の「北山文化」を象徴する寺院です。
きらびやかに輝きを放ち、圧倒されるほどの存在感があります。
室町時代にはもう一つ、第8代将軍・足利義政が作った「東山文化」があり、こちらは禅宗に影響を受け、簡素なものに美しさと気品を備えているのが特徴となっています。銀閣寺はその代表的な建築物です。
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金閣寺の歴史
元は鎌倉時代の公卿・西園寺公経が建立した山荘を足利義満が譲り受け、1397年に北山殿を造営し邸宅としていた場所です。
義満の没後、遺言により禅寺となり、義満の法号・鹿苑院殿にちなんで「鹿苑寺」と名付けられました。一般的には金閣寺と呼ばれています。開山は夢想国師です。
応仁の乱による被害は免れましたが1950年に放火により舎利殿は焼失しました。1955年に再建され、創建当時の美しい姿に復元されました。
金閣寺舎利殿・屋根
鏡湖池に佇む三層構造の楼閣建築になっていて、各層で異なる建築様式となっています。
初層には金箔は張っておらず、二層と三層が全面金箔張りになっています。
初層は「法水院(ほっすいいん)」と称する寝殿造で、正面が吹き放しになっていて宝冠釈迦如来坐像と足利義満坐像が安置されているのが確認できます。
二層は「潮音洞(ちょうおんどう)」と称する鎌倉時代の武家づくりの様式で、観音菩薩坐像と四天王像が安置されています。
三層は「究竟頂(くっきょうちょう)」と称する禅宗仏殿造で、アーチ型の花頭窓など中国風に施された素敵なデザインです。
屋根は杮(こけら)葺きという手法で造られ、優美な曲線を描いた美しい姿に蘇っています。薄く短い木の板を何層にも重ねて葺く日本の伝統的な手法のようです。頂上には翼を広げた金色の鳳凰が輝いています。
陸舟の松
伸びた枝が舟の帆のように見えることから「陸舟の松」と名付けられました。樹齢600年を超える松の木です。足利義満お手植えと伝えられる盆栽を移築したそうです。
龍門滝で出世祈願
滝を登った鯉が龍に変身するという中国の故事・登竜門にちなみ、「龍門瀧」には、鯉に見立てた鯉魚石が置かれています。鯉が跳ね上がろうとしている姿に見えるような気もします。出世祈願に訪れる人も多いとか。
高台から眺める金閣寺
裏山の高台からは夕日に映える金閣寺の姿が見下ろせます。また雪化粧した姿など季節によって違った雰囲気の姿が楽しめる場所です。
貴人橸
高貴な人が使っていた腰掛け石だそうです。自然にできた形かわかりませんが、椅子の形になっています。夕佳亭の横にあり自由に座ることができます。
夕佳亭
江戸時代に金森宗和が後水尾上皇のために造ったという数寄屋造りの茶室です。
夕日に映える金閣寺を眺めるための茶室のようです。
左側にはかまどがあり、右側の張り出している部屋が2畳の茶室になっています。
窓からは自然豊かな景色に映える美しい金閣を眺めていたのでしょう。
夕佳亭の前には足利義満伝来の手水鉢があり、義政ご愛用だったそうです。
休憩所
金閣寺を堪能した後はおいしい抹茶で寛ぎの時間を過ごせます。かわいい金閣寺が描かれた金箔付きの和菓子と抹茶のセット500円です。
唐門
屋根に唐破風が付いた唐門です。
下の画像は庫裡、1492~1504年の頃の建物のようです。
アクセス
市バス停「金閣寺道」から徒歩3分
9:00~17:00
京都府京都市北区金閣寺町1
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