世界遺産・特別史跡【平城宮跡】の見どころは?
平城宮跡は、古都奈良のおすすめ観光スポットです。
平城宮跡は、奈良・近鉄大和西大寺(やまとさいだいじ)駅から東へ徒歩15分から30分ほどのところにあります。駅からは「ぐるっとバス」が出ていて「朱雀門ひろば」停留所まで10分で行きます。
野原が広がっている広大な境域で、朱雀門から黄金の鴟尾(しび)が輝く第一次大極殿までは、菜の花が咲き、鮮やかな黄色が朱色の建物によく映えきれいな風景でした。
朱色と白のコントラストが美しい第一次大極殿を外から眺めているだけでもいいですが、内部の装飾をじっくり見学するのもおすすめです。
平城宮跡資料館や平城宮いざない館で、1300年前の平城宮での生活を垣間見るのも楽しいです。子供から大人まで楽しめる平城宮跡歴史公園です。
平城京ってどんなところだった?
平城京はかつて都があった場所。
710年に藤原京から平城京に都が移され日本の首都となりました。
平城京は、中国・唐の長安城をモデルにして設計されており、南北約5km、東西約6kmの都が設計され、中央北端に政治の中心となる平城宮(約1km四方)が造られました。
平城宮には、大極殿ほか、天皇の住まいである内裏などがありました。
710年に平城京に都が移されてから784年に長岡京に遷都されるまでの奈良時代、74年間政治の中心地でした。平城京を中心に天平文化が発展していったのです。
一時的に恭仁京(くにきょう)や難波京(なにわきょう)へ都を移しており、745年にふたたび平城京に都を戻した際に、以前の大極殿より東側に新しい大極殿(第二次大極殿)を建てたそうです。
平城宮跡 第一次大極殿の見どころご紹介
平城宮は約1キロ四方の広さで、その中に大極殿、天皇の住まいである内裏などが造られ、大極殿は宮殿の中で最も重要な建物でした。即位の儀式や元旦の朝賀など国家儀式の際に、天皇が出御する場所でした。
740年に都が恭仁京へ移されるまでは、元明天皇が建てた第一次大極殿で儀式がおこなわれていました。745年にふたたび平城京が都とされてから784年に長岡京へ遷都されるまでは、聖武天皇が建てた第二次大極殿で執り行われました。
大極殿は、奈良時代前半と後半で区画の違う場所に建設されていたのです。
中央に高御座が設置されています。天皇が着座する玉座です。こちらは実物大の模型です。屋根に黄金の鳳凰が輝くたいへん豪華なつくりです。
第一次大極殿の屋根上の中央を飾る「大棟中央飾り」が展示されています。中国に見られるもので古くは鳥形だったそうですが、こちらは宝珠形で桃の形に似ていてかわいい飾りです。
天井板には蓮の花をモチーフと彩色画が描かれています。とても華やかでピンク色の可愛らしい天井になっています。奈良県在住の日本画家、上村淳之氏により原画が作成されたそうです。
小壁には四神と十二支が描かれており、見て楽しめる内部になっています。蓮の花も描かれ周りを華やかにしています。
平城宮跡、菜の花と南門
第一次大極殿と朱雀門の間に南門(現在復原工事中)があります。周りには明るい菜の花がきれいに咲いて、黄金色のススキが揺れながら輝いて平城宮を彩っていました。この時期しか見られない景色です。
平城宮跡 朱雀門
朱雀門は平城宮の正門です。朱雀とは南を守る中国の伝説上の鳥をいうそうです。門から伸びる朱雀大路を南へ3,7km歩くと平城京の入口である羅城門がありました。
平城宮の周囲は築地塀で囲まれており12の門があったそうです。朱雀門は平成10年(1998年)に復原されました。
当時、朱雀門の前では大勢の人々が集まりイベントが行われたり、天皇が朱雀門の前まで出向き新年のお祝いをすることもあったそうですよ。
朱雀門の周りにも菜の花とススキがキラキラと輝いて咲いていました。
たのしい【平城宮いざない館】
朱雀門の斜め前に平城宮いざない館はあります。
1300年前の平城宮のようすがご覧になれます。平城宮全域の復原模型などが展示され、じっくりと楽しめることができます。出土品や資料などでも詳しく紹介されています。
平城宮を造った匠の技などが紹介されています。また当時の生活の様子、服装やどのような料理を食べていたのかなどが紹介されていて楽しいです。