大和西大寺駅に近い観光名所【西大寺】をご紹介
近鉄大和西大寺(やまとさいだいじ)駅からすぐ近くに古い歴史のある寺院、西大寺(さいだいじ)があります。奈良時代765年に孝謙天皇(こうけんてんのう)の発願により創建されました。
創建当時の西大寺といえば、壮大な境域に薬師金堂・弥勒金堂や、東西には五重塔が立ち並んだ大寺院でした。
現在の西大寺は、歩いて簡単に見どころを回れるほどの広さなので、短時間でも境内を観光できます。
西大寺の寺名は、孝謙天皇の父君である聖武天皇が平城京の東の地に「東大寺」を建立したのに対し、宮西の地に建立されたため「西大寺」と名付け開創されたのです。
本堂は、豪華に彫刻がほどこされた荘厳な雰囲気で、アンティークな品格に癒されます。レトロでオリエンタルチックな灯りや装飾がおしゃれです。格子戸がかわいい素敵な建物です。
西大寺の歴史とは?
奈良時代の天平宝字8年(764年)に、孝謙天皇は、藤原仲麻呂の乱の鎮圧と、平和祈願のため四天王立像を造立することを発願されました。同年10月に孝謙天皇は称徳天皇(しょうとくてんのう)となりました。そして翌年765年に、四天王像が造立され、西大寺が創建されたのです。
西大寺は、平安遷都後に朝廷から顧みられなくなり衰退していきます。さらに、災害などにみまわれ多くの伽藍も失われました。かつての繁栄は次第になくなっていきました。
荒廃した西大寺を復興したのが鎌倉時代の僧・叡尊(えいそん1201年~1290年)でした。叡尊は11歳から高野山などで修行し、1235年の35歳の時に西大寺に入住したのです。そして90歳で没するまで西大寺の復興に尽くしたそうです。
室町時代には、多くの伽藍が戦火による被害に遭い失われていきました。江戸時代になって、江戸幕府から寄進された300石の領域に堂などを再建したのです。そのため現在の堂などは江戸時代に造られたものになります。
西大寺は、明治時代に、真言律宗総本山 西大寺となりました。
西大寺 本堂(重要文化財)
西大寺の中心となる堂舎です。江戸時代に再建されました。重要文化財です。
本尊釈迦如来立像(鎌倉時代・重要文化財)が中央に安置されています。華奢なお姿ですが話し出しそうなほどリアルで涼やかな表情をされた釈迦如来さまです。その横には黄金に輝く弥勒菩薩坐像(鎌倉時代)が貫禄のある表情でご鎮座されています。
木鼻部分が象の彫刻になっていて可愛いです。鎌倉時代以降に木鼻を龍や獅子、像などに彫刻され装飾するようになったそうです。
屋根の上には獅子?がのっています。
西大寺創建のはじまりとなった四王金堂
西大寺創建の際に称徳天皇が発願された四天王像を祀る四王堂です。外観は二重風の建築で鎌倉時代の再建です。平安時代の十一面観音立像も安置されており見応えあります。
西大寺近くのおすすめカフェ【ガトー・ド・ボア】
世界最高峰と言われる洋菓子コンクール「クープ ドュ モンド パティスリー」で1991年に優勝された林雅彦シェフがオーナーを務める洋菓子店「ガトー・ド・ボア」です。フランスの街角で見かけるような外観で素敵です。
全国から寄せられる出店オファーを断り出身地である奈良に留まっていらっしゃるそうです。ショーケースの中には宝石のようにキラキラ輝く美味しそうなケーキが並んでいます。まるで芸術品を眺めているような美しさです。
奥にあるカフェで休憩することにしました。
店内は洋風なスタイリッシュなデザインで落ち着く感じです。現在はコロナのため席数を減らして人数制限されています。
木苺がのったアンティム(550円税別)とアイスティー(600円税別)を注文しました。
木苺のムースとチョコレートがとても合います。間のスポンジ生地がしっとりとして洋酒が香って美味しい大人のケーキです。奈良県に来ないと味わいない味です。また次回奈良に来たら立ち寄りたいと思います。